絵画:ジョン・エヴァレット・ミレイ 「連隊の子ども」 1854-55年
John Everett Millais, L'Enfant du Régiment , 1854-55.
音楽:フレデリック・ショパン ノクターン 第20番 嬰ハ短調 遺作
Frederic Chopin, Nocturne No.20 in C sharp minor, Op.posth.
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「連隊の子ども」は、ガエターノ・ドニゼッティの喜歌劇『連隊の少女』に想を得た作品です。『連隊の少女』はナポレオン戦争を背景に、兵士に育てられた孤児マリーの物語です。1847-48年、もしくは1850-51年にハー・マジェスティーズ劇場でこの歌劇を観たミレイはマリーの幼少時を想像し、戦闘中に銃撃を受け負傷した彼女の姿を描きました。
マリーは中世の墓碑の上で、兵士の上着を毛布代わりにして眠っています。この墓碑はミレイが1854年8月から11月にかけてイースト・サセックス州ウィンチェルシーに滞在し、教会区教会にある石灰岩で作られた中世の墓碑に心を動かされ、「連隊の子ども」の背景だけを先に描きました。そして翌年パースでイザベラ・ニコルという少女をモデルに絵を完成させました。