音楽:ルチオ・ダッラ 「カルーソー」
Lucio Dalla, Caruso.

絵画:オディロン・ルドン 「目を閉じて」
Odilon Redon, Les yeux clos (Closed Eyes), 1890.

Alexander Abt
1998-1999, 1999-2000, 2000-2001, Exhibiton.

Evgeni Plushenko
Torino 2006 Olympic, Exhibiton.

Brian Joubert
2004-2005, Exhibiton.


 ソルトレイク・オリンピックを前にした、1998-1999、1999-2000、 2000-2001シーズン、アレクセイ・ヤグディンとエフゲニープルシェンコのトップ争いが続いた頃、この2人と同じロシアの選手で、すべりはもちろんのこと、素晴らしい美貌の持ち主であった、アレクサンドル・アプト選手が、3シーズンに渡ってすべったエキシビションが、この「カルーソー」でした。
 世界選手権もオリンピックも、ロシアには選手出場枠が3枠あったのにも関わらず、2人の天才の存在で、実質は1枠のようなものでした。その中で、ヤグディン、プルシェンコと共に、ロシア代表として、ソルトレイク・オリンピックに出場したのが、アプトでした。

 「カルーソー」はイタリアの作曲家ルチオ・ダッラが、同国人である偉大なオペアラ歌手、ルチアーノ・パヴァロッティのために作った曲です。
 2006年、イタリアで開催されたトリノ・オリンピックの開会式で、パヴァロッティは、プッチーニの歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」を歌いました。「誰も寝てはならぬ」は、女子シングルの荒川静香選手が、金メダルを取ったフリー・スケーティングの曲でもありました。
 そしてもう1人、男子シングルの金メダリストとなったプルシェンコが、エキシビションのアンコールですべったのが、このパヴァロッティの歌う「カルーソー」でした。
 プルシェンコとアプトが、素敵な親友同士ということも、付け加えておきましょう。

 また「カルーソー」は、フランスのブライアン・ジュベールも、2004-2005シーズンにエキシビションで使用しています。こちらも、色っぽくて素敵でした。まるで『ロミオとジュリエット』のロミオのようでした。



オディロン・ルドン 「聖ヨハネ」
Odilon Redon, Saint John.