音楽:ショパン 即興曲第4番 op.66 「幻想即興曲」
Frédéric Chopin, Fantasie-Impromptu Op.66 in C#Minor.
MIDI提供:Reinmusik

絵画:ルイ・イカール 「ワルツの夢」
Louis Icart, Dream of Waltz, 1938.

( Shizuka Arakawa )

 ショパンの「幻想即興曲」荒川静香選手が、2005年グランプリ・シリーズから全日本選手権まで使用したフリー・スケーティング(FS)の曲です。
 ドラマチックで美しいこの曲は、凛とした荒川さんにはよく似合っていたように思います。レベル4を目指し、大会のたびにどんどん難易度が高くなっていきました。

 オリンピックではこの曲ではなく、荒川さんが2004年の世界選手権で優勝した時のフリーの曲、『トゥーランドット』を使用されるそうです。
 荒川さんが本来持っている美しさを十分引き出し、楽しくすべることのできる曲は、やはりそちらの方なのでしょう。世界選手権の『トゥーランドット』は、涙が出るほど感激したので、とても楽しみです。

 けれどこの「幻想即興曲」も、貴婦人的な高貴さの漂う、心に残る、美しい作品だったと思います。