音楽:「グラディエーター」
GLADIATOR

絵画:シメオン・ソロモン 「マーキュリー」
Simeon Solomon, Mercury.

ALEXEI YAGUDIN
Season 2000/2001 Long program


 映画「グラディエーター」(2000)は、リドリー・スコット監督、ラッセル・クロウ主演の作品で、古代ローマ帝国の時代、将軍から剣闘士(Gladiator)となった男の数奇な運命と死闘を描いた史劇スペクタクル大作です。この作品は2000年の第73回アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞最優秀衣装デザイン賞、最優秀音響賞、最優秀視覚効果賞の5部門を受賞した作品です。

 けれどフィギュアスケートでで、「グラディエーター」といったら、2002年のソルトレイク・オリンピック金メダリスト、ロシアのアレクセイ・ヤグディンでしょう。
 彼の2000-2001年のロング・プログラムで、彼の存在感を否応なしに見せつけた素晴らしい作品でした。
 ぐっとこぶしをにぎって力強さを表現し、顔には力強い意志と怒り、苦しみ、悲しみを、一つのプログラムに凝縮して表現し、芸術作品と言っていい素晴らしい作品で、ボリショイ・バレエ団の傑作「スパルタクス」を思い出しました。
 衣装もとても素敵で、赤と黒、銀の鎧風の衣装で、個人的には本家のラッセル・クロウ以上の、美しく力強い騎士でした。

 2000年、東京で行われたグランプリ・ファイナルでこの作品を観られたことは、最高に幸せな出来事でした。