音楽:「ユー・レイズ・ミー・アップ」 You Raise Me Up
絵画:アルフォンス・ミュシャ 「花:バラ」 Alphonse Mucha, The Flowers : Rose, 1898.
SHIZUKA ARAKAWA Season 2005/2006 Exhibiton
「You Raise Me Up」は、2006年トリノ・オリンピックで金メダリストとなった荒川静香選手がエキシビションに使用した曲です。
ケルティック・ウーマンのアルバム「ケルティック・ウーマン (Celtic Woman)」に収録されている曲です。この曲のオリジナルは、ノルウェーの癒し系音楽デュオ、シークレット・ガーデンが2002年に出したもので、アルバム「レッド・ムーン」に収録されいます。この歌は、とても人気で、125のカバー曲が存在するそうです。
実はシークレット・ガーデンの曲はフィギュアスケート選手にはとても人気で、アルバム「ソングス・フロム・ア・シークレット・ガーデン」には、荒川さんと同じくトリノ・オリンピックに出場した高橋大輔選手の2005-2006年のエキシビション曲「ノクターン」が収録されています。「ノクターン」は女子シングル中野友加里さんも2003-2004年に、エキシビションで使用しています。そしてこのアルバムのタイトルにもなっている「ソング・フロム・ア・シークレット・ガーデン」を、ウズベキスタンのタチアナ・マリニナ選手が20001-2002年のSP、カナダのアニー・ベルマーレ選手が2002-2003年のSP、そしてアメリカのジョニー・ウィアー選手が2002年のエキシビションに使いました。
お話を戻して、「You Raise Me Up」はアイルランド的な美しいメロディで、歌詞はとてもシンプルで、優しい力強いものです。最初の方を拙訳で。
When I am down and, oh my soul, so weary;
When troubles come and my heart
burdened be;
Then, I am still and wait here in the silence,
Until you
come and sit awhile with me.
You raise me up, so I can stand on
mountains;
You raise me up, to walk on stormy seas;
I am strong, when I
am on your shoulders;
You raise me up...
To more than I can be.
心が沈み つらくてたまらない時
たくさんの重荷に 心が押しつぶされそうな時
そんな時 私ははただ 静かに待つの
あなたが私の元に来て 傍にいてくれることを
あなたが励ましてくれたから 私はどんな山をも越えられた
あなたが励ましてくれたから 私は嵐の海さえ渡ることができた
あなたの支えがあったから 私はは強くいられたの
あなたが励ましてくれるから…
私は これまでの私より ずっと強くなれる
この荒川さんのプログラムは、テレビで全日本選手権とトリノ・オリンピックのエキシビションを、そして3月4日と5日に開催された「シアター・オンアイス」で、4日に観ました。
全日本選手権の時は強い決意を、オリンピックでは喜びを、そして「シアター・オン・アイス」の時には風格を感じました。
オリンピックのエキシビションのメイキングをいくつかの局で放送してくれましたが、荒川さんが帰国された日にテレビ朝日「SUPER-J
CHANNEL」が放送してくれたものが、特に素敵でした。
エキシビションの練習の時、アイスダンスのタチアナ・ナフカ選手、男子シングルのエヴァン・ライサチェック選手が駆け寄って、抱きしめて優勝を祝福してくれたのが、とても嬉しかったです。見えない所でも、こんな風に選手達は、国を超えて、それぞれを褒め称え、祝福できるのだと、オリンピックもスポーツもなんて素晴らしいのだろうと思いました。
「シアター・オンアイス」で、ビールマン・スピンがこれまで両手だったものが、ワンハンドになっていて驚きました。ワンハンド・ビールマンというと浅田真央ちゃんの天才的演技を思い出しますが、荒川さんのワン・ハンド・ビールマンはまた、洗練された美しさを持っていて感激しました。
エキシビションといえば、1998年の長野オリンピック直後に開催された、オリンピック・メダリストによるアイス・ショー「メダリスト・オン・アイス」に、オリンピックに出場した日本の選手たち、荒川さん、本田武史さん、田村岳斗さんもゲスト出演されて、その時が荒川さんを生で観た初めての時でした。
あの時の可憐な少女だった荒川さんが、8年を経て誰よりも輝いているのを見ると、本当に胸が熱くなります。
改めて心から、おめでとう!
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